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業種別・化粧品

化粧品・スキンケアブランドのTikTok Shop|売れる見せ方と表現の決まり

執筆:株式会社LEAM 編集部
実物の質感を見せる撮影と、商品の根拠を確認する工程をそろえる(LEAM作成)

化粧品・スキンケアブランドがTikTok Shopを始めるなら、実物の使い心地を伝える映像と、商品ごとの表現を確認する体制を一緒に用意します。テクスチャー、塗り広げ方、色や仕上がりは、映像で説明する材料になります。一方、肌の変化を大きく見せたり、使った人の言葉で効能を言い切ったりする企画は、撮影前から確認が必要です。

カテゴリーの選び方を広く比べたい場合は売れる商品のカテゴリー選び、自社の体制との相性は向いている会社・向いていない会社で整理できます。この記事は、美容ブランドが商品の見せ方、クリエイターへの依頼、表現の確認をどう組み立てるかに絞って解説します。

この記事で分かること
  • 美容の売上構成を、商品と売り方の検討材料へ変える読み方
  • 質感・使い方・選ぶ条件を伝える動画の準備
  • 効能、使用前後、クリエイターの表現を確認する工程
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01美容の売上構成を見て、紹介する人と商品の説明を設計する

当社が毎営業日蓄積している TikTok Shop の販売データの集計(2026年10月21日時点・直近30日)では、美容・パーソナルケアは月約20億円規模で、当社集計のカテゴリーで最大でした。そのうち月約15億円、約4分の3がアフィリエイト経由です。アフィリエイトは、クリエイターが商品を紹介し、購入に応じて紹介報酬を受け取る仕組みです。

この構成から、ブランドが準備する映像だけでなく、商品を紹介してもらうための資料と実物も検討に入れます。クリエイターへ商品名と売ってほしい言葉だけを渡すのではなく、どんな場面で使い、何を実演でき、どの条件を省かず伝えるかを用意します。

当社集計の参考値です。日本国内の美容市場全体や、個別のブランドの成果を示す数字ではありません。以下には細かな分類も含むため、各行を足して合計を出さないでください。

美容の規模を、そのまま自社商品の売れやすさへ置き換えないことも大切です。紹介されたときに伝わる特徴があるか、使い方の疑問へ答えられるか、費用を引いて残るかを商品ごとに見ます。紹介経由の比率が大きいことと、どのクリエイターに頼んでも同じように売れることは別です。

美容商品の動画では、文章だけでは伝えにくい質感や使う動作を見せられます。たとえば、容器から出した状態、広げるときの動き、メイクの色を選ぶ際の見え方です。これらを撮影の案にし、効果の強さではなく、購入前の疑問を解く情報として組み立てます。

02スキンケア・メイク・美容家電を分け、競争の条件を読む

「美容」という大きな名前だけで、参入する商品を決めないようにします。当社集計の規模と上位店の構成は、細かく見ると異なります。次の表は、当社集計の数値を同じ時点で並べたものです。

集計の区分直近30日の売上規模上位10店の売上シェア商品を検討するときの視点
美容・パーソナルケア月約20億円約32%大分類全体の構成。自社の細かな商品とは分けて読む
スキンケア月約4億円約44%使用する場面、質感、商品の違いを説明できるか
メイクアップ月約4億円約46%色や仕上がり、使う手順と条件を見せられるか
美容家電月約6億円約71%機器の使い方、仕様、付属品、対応の準備があるか
美顔器月約3億円約96%細分類の集中度として読む。化粧品と同じ条件で比べない

上位10店のシェアは、その区分で売上がどれだけ上位へ集まっているかを見る数字です。シェアが低いから簡単に売れる、高いから参入できない、とは決めません。商品の単価、広告、紹介する人、販売の期間などをそろえた比較ではないためです。ここでは、商品を選んだ後に調べる条件が異なることを押さえます。

スキンケアなら、日々の使い方や他の商品との使う順番について、ブランドが案内できる材料をまとめます。メイクなら、色の選択と実際の仕上がりを、照明や撮影の条件も含めて伝えます。美容家電や美顔器は、商品名が美容でも化粧品そのものではありません。仕様や商品区分を確認する仕事を、化粧品の表現の確認へまとめないようにします。

新しいブランドが準備するのは、上位店の映像をまねることより、自社の商品を選ぶ理由を具体化することです。色、使う場面、容量や容器、続けて使う際の扱いなど、根拠を持って示せる違いを並べます。価格だけで選ばせる計画にする前に、説明できる違いと、支払う費用の両方を整理します。

03動画は、質感・使い方・選ぶ条件を実物で伝える

最初の映像は、購入前の疑問を具体的に解くものから作ります。テクスチャーとは、見た目や伸ばしたときの質感のことです。液の状態や広げる動作、容器から取り出す方法は、実物を使って見せます。画面を整えるために、色や肌の見え方まで商品と違う状態へ変えないようにします。

購入前の疑問見せる材料撮影時にそろえること
どんな質感か容器から出した状態、広げる動き、使う量の案内実物、背景、光、カメラの位置
どう使うのか取り出し方、使う順番、容器や付属品の扱いブランドの使用方法と、映像の動作の一致
どの色を選ぶか色の比較、仕上がり、選ぶときに迷う違い同じ照明と撮影条件。違う条件ならその説明
自分の使う場面に合うか持ち歩き、朝の準備、使い切りや保管の案内実際の仕様と、案内できる条件の確認
買うと何が届くか本体、容量、付属品、選択肢商品ページと販売するセットの一致

「肌の悩み別」に企画する場合は、悩みへの治療や改善を先に約束せず、使う場面や選ぶ際の疑問から考えます。乾燥が気になるという質問に、どの仕様や使用方法を案内できるか。色を選べないという質問に、何を同じ条件で撮れば比較できるか。企画段階で商品担当と確認します。

購入前の疑問から撮影を考える質感取り出す・広げる実物を映す使い方順番・容器の扱い商品資料と一致選ぶ条件色・容量・付属品販売内容と一致効果の演出へ広げず、商品の情報を具体化
図1:実物で答えられる疑問を映像にする(LEAM作成)

使う人の感想を入れる場合も、映像と根拠の確認は残します。「なめらかに広がると感じた」といった使用感の話と、誰にでも同じ肌の変化が出るという主張は分けます。言葉の最後に感想と付ければよいのではなく、動画全体が何を伝えているかで見直します。

撮影の記録には、商品、使った資料の版、照明やカメラの設定、編集した箇所を残します。動画を短くしたときにも、色や使い方を誤解させないかを見ます。短い動画とLIVEで同じ商品を扱うなら、価格や付属品など、時点で変わる条件を更新する担当を決めます。

04効能の表現は、商品の区分と根拠から確認する

化粧品と医薬部外品の説明を混ぜず、販売する商品ごとに表現の土台をそろえます。厚生労働省の広告規制の案内は、薬機法が化粧品などの効能・効果や性能に関する虚偽・誇大な広告を、言い切る形でも暗に示す形でも禁じていると説明しています(厚生労働省:医薬品等の広告規制)。

同省の医薬品等適正広告基準は、承認等が必要なものは承認された効能等の範囲を超えず、承認を要しない化粧品は通知で定められた効能の範囲を超えないとしています。医薬部外品に認められた説明を、見た目の似た化粧品へそのまま移さないようにします。

企画で触れる内容ブランドが用意する材料公開前に見ること
効能・効果の言葉商品区分、承認や通知の範囲、商品ごとの説明資料その商品で案内する範囲から広がっていないか
成分の紹介配合の事実と、説明する目的の根拠成分名だけで商品の効果を大きく暗示していないか
使う人の感想実際の使用条件と、使う言葉感想を効能や安全性の保証へ変えていないか
映像やテロップ実物、元映像、編集の内容言葉を抑えても、絵や字幕で強い効果を伝えていないか

消費者庁は、実際より著しく優れていると示して消費者の選択を妨げるおそれのある表示を、優良誤認として規制すると説明しています(消費者庁:優良誤認とは)。商品の説明は、話す内容と映像を一緒に確認します。

個別の表現が該当するかは、商品の区分と内容をそろえて、専門家や所管の窓口に確認してください。出品と表現の確認の全体像は禁止商品・制限商品の解説、加工した映像を使う場合は生成動画の規約と実務へ進めます。

05使用前後は、写真の条件と伝える意味まで見直す

使用前後の写真を、実写だからそのまま使えるとは考えないようにします。厚生労働省の広告基準の解説は、使用前後かどうかにかかわらず、写真などで認められた範囲外の効能を連想させたり、効果が出るまでの時間や持続、安全性を保証したりする表現を認めていません。

同じ解説は、使用体験を効能や安全性の客観的な裏付けとは扱えないとし、例外として化粧品等の使用感の説明などを挙げています。その場合も過度な表現や保証を避け、使用感だけを強調して使用目的を誤らせないよう求めています(厚生労働省:広告基準の解説、PDF21ページ)。

見直す素材確認する点企画を直す方向
使用前後を並べた写真照明、角度、化粧の状態、編集と、暗示している効果変化の強調に頼らず、実物の質感や使う動作へ戻す
色や肌を整える加工商品の色と実際の見え方、肌の変化を足していないか元映像と比較し、実物と異なる演出を外す
短い期間での変化の強調効果が出る速さや持続を約束する内容になっていないか商品資料で案内できる使用方法を中心にする
体験談の字幕本人の言葉を、誰にでも起きる結果へ一般化していないか感想と商品の根拠を分け、動画全体を見直す
素材の正確さ照明・角度・色・編集実物と違っていないか伝える意味効能・速さ・持続・安全性保証する内容にならないか撮影条件をそろえるだけで確認を終えない
図2:撮影の正確さと、伝える意味を別々に見る(LEAM作成)

撮影の条件をそろえることは、表現の確認の代わりにはなりません。光をそろえた写真でも、示す効果が商品の範囲を超えていれば問題が残ります。担当者は、映像が正確かと、伝える意味が適切かを分けて確認します。

メイクの色や仕上がりを見せる企画でも、テロップを足したり、強い表情の変化を組み合わせたりすれば、元の実演と違う意味に見えることがあります。撮影前の企画だけでなく、編集後の映像を商品担当が見ます。切り抜いた動画や広告へ転用する場合も、完成した形で確認します。

06クリエイターには、自由に話す部分と確認する部分を渡す

起用の準備では、本人の伝え方を生かす情報と、意味を変えない条件を分けます。実物を触った感想や、使う場面の説明を考えてもらう一方、商品の区分、効能の範囲、使い方、付属品、価格の条件はブランドから渡します。避ける言葉の一覧だけでなく、理由と代わりの説明も用意します。

広告基準はSNSを含む媒体の広告を対象にしています。クリエイターの動画だから商品ページとは別の基準でよい、とせず、撮影案、台本、字幕、完成映像を確認する担当を決めます。LIVEでは、質問にその場で答えられないときの保留方法と、商品担当へ確認する合図を合わせます。

依頼資料の欄渡す内容確認する担当
商品の基本情報区分、仕様、実物、使用方法、販売するセット商品を管理する担当
紹介の企画解きたい疑問、見せる質感や動作、使う場面制作と商品担当
表現の条件言える内容の根拠、避ける説明、言い換え表現を審査する担当
確認の工程企画、初稿、修正、完成版の提出と返事の時点ブランドの窓口
配信中の対応保留する質問、確認先、販売条件が変わった場合の案内商品担当と運営

紹介の依頼には、広告であることの伝え方も含めます。消費者庁のQ&Aは、商品などを提供する事業者が表示内容の決定に関与した場合の事業者を規制対象と説明しています。特定の紹介者へ商品を無償提供した場合も、やり取りや目的などによって事業者の表示に当たり得て、その場合は広告であることを明瞭にする必要があるとしています(消費者庁:ステルスマーケティングQ&A)。

商品を渡したらすべて同じ扱いになると決めず、依頼の実態を確認します。広告の明示と、効能表現の確認は別の仕事です。広告だと分かる表示を入れても、商品の範囲外の効能を言えるようになるわけではありません。依頼した内容と、確認した完成版を記録に残します。

ブランド商品資料と実物区分・根拠・条件クリエイター企画と実演本人の伝え方完成版の確認台本・字幕・映像広告の明示も照合修正した条件は商品資料へ戻し、次の依頼へ
図3:自由に伝える部分と、確認する条件を共有する(LEAM作成)

紹介報酬は、商品の原価や送料、販売にかかる費用を踏まえて設計します。相手を集めるために率だけを上げる前に、実物を試せるか、資料が分かるか、確認への返事ができるかを整えます。費用の整理はクリエイター報酬の決め方で確認できます。

07始める順番は、商品確認・制作・紹介依頼をそろえる

出店する商品と、表現を確認する人を決めてから、制作の量を増やします。最初に扱う商品について、仕様、区分、販売条件、物流、質問への対応を整理します。出品に必要な書類や承認は、その時点の日本向け公式案内で確認し、表現の確認と別に進めます。

進める工程そろえるもの次へ進む前の確認
商品を選ぶ自社が説明できる違い、費用、実物、販売するセット根拠と表現を確認できる担当がいるか
撮影の案を作る購入前の疑問、見せる動作、撮影条件効果の演出へ広がっていないか
完成した映像を見る元映像、編集後の映像、台本、字幕商品ページと話す内容が合っているか
紹介を依頼する実物、商品資料、依頼条件、確認する窓口本人の感想と商品の説明の範囲が分かるか
公開後に戻す質問、返品等の理由、説明で迷われた点資料・ページ・映像のどこを直すか

初回の企画は、視聴した人が何を知れたかで振り返ります。質感を見せたが使い方の質問が残るなら、動作の説明を足す。色を選べないという声があるなら、同じ撮影条件の比較を見直す。伸びた表現をそのまま強くするのではなく、根拠を保って説明を改善します。

商品確認区分・仕様・販売条件確認する担当映像制作質感・動作・字幕完成版を確認紹介の依頼実物・資料・窓口条件を共有公開後の質問と、説明のずれを記録資料・商品ページ・映像を更新
図4:制作と紹介の前に、商品の確認をそろえる(LEAM作成)

紹介する人が変わる場合も、商品の共通資料を引き継ぎます。前の人が話した言葉を、そのまま正しい商品説明の原本にはしません。確認済みの商品資料へ戻り、新しい台本や映像のどこが変わったかを見ます。商品や販売条件が変わったときは、古い素材を使う担当にも知らせます。

外部へ頼む場合は、動画制作、クリエイターへの連絡、表現の確認、配信運営を分けて相談します。誰が作り、誰が確認し、誰が公開するかを見積もりと依頼条件に残します。社内には、商品の根拠と販売条件を判断する担当を置きます。TikTok Shop自体の仕組みから説明をそろえる場合は、基本の仕組みと始め方を参照してください。

08美容ブランドが準備するときによくある質問

スキンケアのTikTok Shop動画で、最初に撮る材料は何ですか?
実物の質感、容器からの取り出し方、使う動作、購入時に届く内容から整理します。肌の変化を演出する前に、商品資料と一致する情報で購入前の疑問へ答える企画を作ります。
化粧品と医薬部外品の説明資料は、同じものを使えますか?
販売する商品ごとに区分と説明できる範囲を確認します。承認された商品の効能を、別の化粧品にも当てはめる扱いにはせず、資料と台本を分けて管理します。
実写の使用前後写真なら、化粧品の紹介にそのまま使えますか?
実写かどうかだけでは判断できません。撮影や編集の条件に加え、認められた範囲外の効果や、その速さ・持続・安全性を保証する意味になっていないかを確認します。
クリエイターの感想に「個人の感想」と添えれば、効能の確認は終わりますか?
注記だけで確認を終えず、話す内容、字幕、映像を一緒に見ます。使用感と効能や安全性の保証を分け、商品資料と確認した完成版を記録します。
美容の売上上位店のシェアが低い分類なら、新しいブランドも売りやすいですか?
シェアだけでは判断できません。商品の単価、販売の期間、広告や紹介の条件をそろえた比較ではないため、自社が説明できる違い、費用、体制を別に点検します。
美容ブランドが制作を外注しても、社内に残す担当は何ですか?
商品の根拠と販売条件を判断する人、表現を確認する人、外部との窓口を決めます。完成した台本・字幕・映像まで確認し、商品情報が変わった際の更新も管理します。
商品の見せ方と、確認できる体制から整理します

LEAMはTikTok Shopの運用支援を行っています。商品、社内の確認体制、制作とクリエイター起用で相談したい範囲を伺い、立ち上げの論点を整理します。出店を検討している段階から、ご相談いただけます。

LEAM
株式会社LEAM 編集部

TikTok Shopコンサルティングと、TikTok Shop特化MCN(クリエイター事務所)を運営。市場データを毎営業日自動で蓄積し、商品選定・クリエイター起用・広告運用を一次データに基づいて支援しています。中国・Douyinのライブコマース市場の知見をもとに、日本での立ち上げを逆算して設計します。

09参考にした公的資料と集計の時点

公的資料は2026年10月26日確認。広告基準と解説は2017年9月29日の通知を参照しています。数値は2026年10月21日時点・直近30日の当社集計です。表現の確認工程と制作の表はLEAMが作成した案です。

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