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運用代行

TikTok Shop運用代行の契約で確認すること|期間・成果報酬・解約

執筆:株式会社LEAM 編集部
運用代行の契約書と見積もりで確かめることの全体像(LEAM作成)

運用代行の見積もりや契約書を受け取ったら、署名の前に「何を買うか」「いくら払うか」「どう終わるか」の3つに分けて読み直してください。食い違いやすいのは、成果報酬に使う売上の定義と、終了後のアカウントとデータの扱いです。TikTok Shopの分析画面に出るGMVは、公式ヘルプによれば返品・返金・キャンセルを含んだ数字で、入金額とは一致しません。この記事では、契約書と見積もりで確かめる項目をチェック表にまとめます。金額の相場は扱いません。

▼ この記事でわかること
  • 業務範囲・KPI・成果報酬の基準を、契約書のどの文言で確かめるか
  • 最低契約期間・自動更新・解約で、署名前に日付まで確かめる点
  • アカウント・データ・クリエイター報酬・広告費・サンプル代の持ち主と負担の決め方
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業務範囲、成果報酬の基準、終了時の引き継ぎなど、文言のどこを確かめるべきかを一緒に洗い出します。法的な判断が必要な点は、専門家に確認すべき項目として切り分けてお伝えします。

01契約書は「何を買うか・いくら払うか・どう終わるか」に分けて読む

運用代行の契約書は、会社ごとに書式も条文の順番も違い、上から読むと不利な点を見落としやすくなります。条文を3つの問いに振り分けて読んでください。何を買うか(業務範囲・成果物・KPI・再委託)、いくら払うか(成果報酬の計算の基準・費用の負担)、どう終わるか(期間・自動更新・解約・アカウントとデータ)です。

この記事は、金額が妥当かどうかは扱いません。月額や成果報酬の相場、料金体系の違いは運用代行の費用相場の記事にまとめています。ここで確かめるのは、同じ金額でも中身が変わってしまう文言のほうです。外に出すかどうか自体を迷っている段階なら、先に内製か運用代行かの判断基準を読むと、契約で任せる範囲を決めやすくなります。頼む相手がコンサルか運用代行かでも、契約書に書くべき業務の中身は変わります。どちらの形で頼むかが決まっていない場合は、コンサルと運用代行の違いを先に確かめてください。

条文を3つの箱に振り分けてから読む① 何を買うか業務範囲と成果物KPIの定義再委託の有無② いくら払うか成果報酬の計算の基準クリエイター報酬の負担広告費・サンプル代の負担③ どう終わるか最低契約期間と自動更新解約の条件アカウントとデータの持ち主金額の妥当性は相場の記事で、ここでは文言を確かめる
図1:契約書は3つの問いに振り分けると、抜けている条文が見える(LEAM作成)
⚠️ 法律の判断は専門家に確認する

この記事は、実務で確かめる項目を整理したものです。条項が法的に有効か、自社にとってどんなリスクがあるかの判断は、弁護士などの専門家に確認してください。特に損害賠償の上限、違約金、知的財産権の帰属、個人情報の取り扱いは、文言の解釈で結論が変わります。

02業務範囲は作業名ではなく、月ごとの成果物と数量で書いてもらう

見積もりに「SNS運用一式」「TikTok Shop運用サポート」とだけ書かれている場合、その金額で何が届くのかは決まっていません。後から「それは範囲外です」と言われても、反論する根拠が残りません。業務範囲は作業の名前ではなく、毎月何がいくつ納品されるかで書いてもらいます。

当社の運用実感では、契約後のもめごとは金額より「含まれていると思っていた作業が入っていなかった」ことから始まるほうが多いです。問い合わせ対応や発送の確認のような日々の作業は、含まないなら含まないと明記してもらいます。

業務曖昧な書き方確かめる書き方
ショート動画動画制作月の本数、1本の長さ、修正の回数、納品の形式、撮影素材の引き渡しの有無
クリエイター施策クリエイター施策数えるのは打診の件数か、投稿に至った件数か。選定理由の記録を渡すか
LIVELIVE支援月の回数、1回の時間、出演者の手配を含むか、配信中の操作を誰が持つか
商品ページページ改善対象のSKU数、見直しの頻度、変更前後の記録を残すか
広告運用広告運用対象のキャンペーン、設定変更の承認の流れ、広告費が含まれないこと
レポート月次レポート頻度、載せる指標、定例の回数、元データを共有するか
問い合わせ・発送記載なし含むか含まないかを明記。含まないなら社内の担当者

業務範囲を成果物と数量で書くための確認表(LEAM作成)

LIVEだけを外に出す場合は、出演・機材・配信中の操作など工程ごとに分けて考える必要があります。工程の分け方はライブコマース代行の使い方で詳しく扱っています。

03KPIは「どの画面のどの数字か」と「誰が動かせるか」まで決める

KPIの欄に「GMV」「再生数」とだけ書かれていると、月末に代行会社と自社で違う数字を見ていた、ということが起きます。TikTok Shopのセラーセンターには、同じ「売上」に近い数字が複数あります。公式ヘルプの「データ分析の概要」では、ビジネスデータの販売数としてGMV、商品の販売数、購入者数、返金額、SKU注文数、注文数が並んでいます。「セールスソース」タブでLIVE・動画・商品カードのパフォーマンスを、「マーケティングソース」タブや「クリエイター」ページでアフィリエイトのGMVを確認できるとも案内されています(KPI設計の記事)。

契約書では、指標の名前だけでなく取得する画面、期間、含むものと含まないものまでを書きます。さらに、その数字を代行会社が動かせるかどうかも確かめます。在庫切れや値上げのように自社が決めることで数字が動くなら、その影響をどう扱うかを先に決めておかないと、未達の理由をめぐって話が進まなくなります。

決めること書き方の例決めないと起きること
指標と取得する画面GMVは分析の概要、入口別はセールスソースで見る代行会社と自社で別の画面の数字を報告し合う
期間と締め日毎月1日から末日、翌月5営業日までに確定する集計日がずれて、月ごとの比較ができない
含むものと含まないものアフィリエイト経由を含むか、代行開始前からの売上を分けるか代行が関わっていない売上まで成果に数えられる
目標の性格努力目標か、報酬や解約の条件に連動するか未達でも何も起きない、または突然の解約理由になる
自社の判断の影響在庫切れや値上げの期間は評価の対象から外す未達の責任の押し付け合いになる
未達のときの扱い2か月続いたら施策を見直す会議を開く改善の打ち手が決まらないまま契約が続く

KPIの定義を契約書に書くための確認表(LEAM作成)

04成果報酬は、分析画面のGMVか決済後の金額かで請求額が変わる

成果報酬のある契約では、何の何パーセントかの「何」の部分が最も食い違いやすいところです。TikTok Shopの公式ヘルプ「データ分析の概要」は、分析に表示されるGMVはTikTok Shopでの収入と同じではないと答えています。ここに表示されるGMVは、返品、返金、キャンセルが含まれたショップのパフォーマンスで、財務については販売者センターの「財務」ページを見るよう案内されています。

つまり、分析画面のGMVをそのまま成果報酬の基準にすると、後から返金された注文やキャンセルされた注文にも報酬がかかる形になります。返品の多い商材ほど、この差は大きくなります(返品・返金の記事)。

もう一つの基準が決済後の金額です。公式ヘルプの決済レポートの説明では、決済レポートは注文作成ベースではなく決済ベースの視点で、TikTok Shopの決済ルールを満たす注文だけが含まれます。「純売上高」は総売上高・総売上高返金・販売者割引・販売者割引返金を足したもので、返金された商品売上高はマイナスで表示されます。「総合決済金額」は、純売上高に発送・手数料・調整額を足したものです。ダウンロードはセラーセンターの「ファイナンス」から「明細」または「支払金」に進んで行います。

基準にする数字公式ヘルプでの定義契約で起きやすいずれ
分析画面のGMV返品、返金、キャンセルが含まれたショップのパフォーマンス。収入とは同じではない後で返金・キャンセルされた注文にも成果報酬がかかる
決済レポートの純売上高総売上高+総売上高返金+販売者割引+販売者割引返金。返金はマイナスで表示決済までの時間差で、売れた月と請求の月がずれる
決済レポートの総合決済金額純売上高+発送+手数料+調整額手数料などを引いた後の金額なので、どちらを基準にするかで報酬額が変わる
入口別のGMVセールスソースで自社のLIVE・動画・商品カードを分けて確認できる代行が担当していない入口の売上まで含めるか決まっていない

成果報酬の基準になりうる数字の違い(公式ヘルプ「データ分析の概要」「決済レポート」の記載を整理)

同じ月の売上でも、どの数字を基準にするかで金額が変わる分析画面のGMV返品・返金・キャンセルを含む(収入とは同じではない)決済レポートの純売上高返金はマイナスで差し引き、決済された注文だけを含む総合決済金額純売上高に発送・手数料・調整額を足し引きした後契約書には、基準にする数字を画面名と期間で書いておく
図2:棒の長さは考え方を表すもので、実際の比率ではない(LEAM作成)

どれが正しいという答えはありません。分析画面のGMVは早く見られ、決済後の金額は入金に近い、という違いです。大事なのは、契約書に画面名・期間・返品とキャンセルの扱いを書き、双方が同じ数字を見られる状態にすることです。

成果の対象を「どの売上か」で区切る

基準の数字が決まっても、対象の範囲が決まらなければ請求額はぶれます。代行開始の前からの売上を含むか(含むなら開始前の水準を基準線として書く)、自社のLIVEや既存の広告からの売上を含むか、自社判断の値下げ期間をどう扱うか。入口別の数字はセールスソースで分けて見られるので、担当する入口だけを対象にもできます。

💡 請求の締め日を、TikTok Shopの支払い日と並べて決める

公式ヘルプの決済および支払いのガイドによれば、決済期間が終わり条件を満たしていれば、TikTok Shopは毎月1日と14日に自動的に支払いを開始します。決済後の金額を基準にするなら、成果報酬の締め日と支払い日をこの流れと並べておくと、入金前に報酬だけを払う状態を避けやすくなります。

05最低契約期間と自動更新は、止められる期限を日付で確かめる

運用代行の契約では、最低契約期間と自動更新の条項がセットになっていることがあります。読むときは「何か月の契約か」より、「いつまでに、どの方法で、誰に伝えれば止められるか」を日付に直して確かめるのが確実です。たとえば「期間満了の1か月前までに書面で申し出がない限り、同一条件で更新する」と書かれていれば、止めたい月の前月の時点で連絡が必要になります。

止めるために動くのは、期間が終わる前の通知期限契約開始通知の期限ここを過ぎると次の期間も続く最低期間の終わり自動更新後の期間通知の期限・方法・宛先の3つを署名前に確かめる
図3:止める判断は、期間の終わりではなく通知期限までに必要になる(LEAM作成)
確かめる項目契約書で探す文言の例確かめ方
最低契約期間契約期間、最低利用期間何か月か。期間内の途中解約はできるか、その場合の支払いは
自動更新自動的に更新、同一条件で更新後の期間は1か月単位か、最初と同じ長さか
更新を止める通知◯日前までに、書面により期限の日付、メールで足りるか、宛先は担当者か会社か
料金の見直し料金を改定できる、更新時に更新のたびに料金を変えられる条項になっていないか

期間と更新の条項を日付に直すための確認表(LEAM作成)

06解約の条件は、違約金より「終わった翌日に何が残るか」で読む

解約の条項では違約金や予告期間に目が行きがちですが、同じくらい重いのが終わった翌日に、自社だけで運用を続けられるかです。動画の元データ、商品ページの改善の記録、クリエイターとのやり取り、広告の設定が代行会社の手元にしか無ければ、契約を終えた瞬間に運用が止まります。

確かめたいのは次の4つです。①自社から解約できる条件(予告期間と方法)、②代行会社から解約できる条件(突然止められないか)、③解約時に支払いが残る費用(未払いの成果報酬、制作途中の動画、前払いの広告費)、④引き渡す物の一覧と期限。④が「別途協議」で終わっていると、関係が悪くなったときほどまとまらないので、何を・いつまでに・どの形式で渡すかを別紙にしてもらいます。

07アカウントとデータは自社が持ち、代行には権限だけを渡す

アカウントの持ち主は、契約書の中で最も取り返しがつかない項目です。日本のTikTok Shop販売者利用規約(2026年5月7日最終更新)は、販売者がほかのユーザーにアカウントの全部または一部の管理を授権できると定め、授権を受けた人を「認定ユーザー」と呼んでいます。そのうえで、認定ユーザーの任用は販売者と認定ユーザーの間だけで行われるもので、TikTok側は当事者ではないとしています。

同じ規約は、認定ユーザーの行為はセラーの行為とみなされ、認定ユーザーの違反はセラーの違反とみなされるとし、アクセスと利用について販売者が全責任を負うと定めています。販売者は認定ユーザーへの授権の範囲を調整し、授権を終了することができます。さらに、従業員・代理人・請負業者による本アカウントの利用についても、販売者の事業体が法的・金銭的な責任を負うとしています。代行会社が操作した結果の違反も、ショップの評価として残るということです(アカウント停止の記事)。

お金の面でも、持ち主が自社であることは重要です。公式ヘルプの決済および支払いのガイドは、支払い用銀行口座の詳細を追加または更新できるのはショップ所有者だけだと案内しています。また規約は、販売者が事前の書面による承諾なしに規約上の権利や義務を第三者に譲渡・移転できないと定めています。代行会社の名義でショップを作り、あとで自社に移すという段取りは、そもそも想定どおりに進まない可能性があります。

資産持ち主にする人契約で確かめること
セラーセンターのショップ自社(所有者アカウント)開設の名義が自社か。銀行口座の登録は所有者だけができる
代行担当者のログイン自社が認定ユーザーとして付与付与する範囲、付与する期間、契約終了時に権限を外す手順
公式TikTokアカウント自社ログイン情報と本人確認の端末を誰が持つか
広告アカウント自社の名義支払い方法の名義、残高の入金者、閲覧の権限
動画・写真の素材契約で決める著作権の帰属、二次利用の範囲、編集データの引き渡し
レポートと元データ自社終了後も閲覧できる形式で受け取れるか
クリエイターとのやり取り自社連絡先と合意した条件の一覧を引き継げるか

資産ごとの持ち主と確認点(販売者利用規約と公式ヘルプの記載をもとにLEAM作成)

素材の著作権が代行会社に残る契約なら、終了後も使い続けられるか、広告など別の場所で使えるかを確かめます。

08クリエイター報酬・広告費・サンプル代は費目ごとに負担を決める

見積もりの金額の外で、運用の費用が別にかかることがあります。どの費用がTikTok Shopの売上の決済から差し引かれるか、どの費用が別の口座から出ていくかを、費目ごとに分けて確かめます。

クリエイターへの成果報酬(アフィリエイトコミッション)は、公式ヘルプの決済レポートの説明で、(税抜きの商品価格-販売者割引)×アフィリエイトコミッション率と定義され、手数料の内訳として決済から差し引かれます。そして注文の決済後は、返金が発生してもアフィリエイトコミッションは返金されないと書かれています。同じ式の「アフィリエイトパートナーコミッション」という費目もあります。無料サンプルについては、TikTok発送サービスでサンプルを送った場合の発送料が「物流の控除」として調整額に入ります。

広告は別の流れです。GMV Maxの販売手数料割引について説明する公式ヘルプは、キャンペーンの設定がTikTok Ads Manager上で行われること、残高不足でGMV Maxキャンペーンが一時停止されることがあることを案内しています。広告アカウントの名義と入金を誰が持ち、残高を誰が見ているかは、契約で決めておくべき点です(GMV Maxの記事)。

費目公式に書かれている仕組み契約で決めること
販売手数料注文ごとに、顧客が支払った金額に基づく一定の割合(販売者利用規約)成果報酬を手数料を引く前と後のどちらで計算するか
アフィリエイトコミッション(税抜き商品価格-販売者割引)×率。決済後は返金があっても返金されない料率を誰が決め、誰が承認するか。上限を置くか
アフィリエイトパートナーコミッション同じ形の式。決済後は返金があっても返金されない代行会社や関係先がこの費目で受け取る報酬があるか
クリエイターへの固定報酬決済レポートの手数料の内訳(取引料・紹介手数料・返金管理料・各コミッション)には項目が無い誰がクリエイターと契約し、誰が支払うか
無料サンプルTikTok発送で送った発送料は「物流の控除」として差し引かれる月の送付の上限、商品原価の負担、送付の承認者
広告費GMV MaxはTikTok Ads Managerで設定。残高不足で一時停止されることがある広告アカウントの名義、入金者、日予算の上限、運用手数料の計算の基準

費目ごとの負担を決めるための確認表(公式ヘルプ「決済レポート」「GMV Maxによる販売手数料割引」・販売者利用規約の記載をもとにLEAM作成)

お金が出ていく場所は、費目ごとに違う売上の決済から差し引かれる販売手数料アフィリエイトコミッションTikTok発送で送ったサンプルの発送料決済レポートで確かめられる別の口座から支払う代行会社への報酬広告アカウントの残高サンプルに使う商品そのもの請求書と自社の記録で確かめる費目ごとに「誰が払い、誰が承認するか」を契約書に書く
図4:見積もりの金額の外で出ていく費用を、出どころで分ける(LEAM作成)

契約で大事なのは、料率や予算を代行会社が自社の承認なしに変えられるかどうかです。変えられるなら上限と報告のルールを決めます(料率の決め方はコミッションの記事、採算は手数料の記事)。

09再委託は、誰がどこまで関わるかを事前承諾の対象にする

運用代行では、動画の撮影や編集、LIVEの出演、広告の運用などを、代行会社がさらに外部に出すことがあります。再委託そのものは珍しくありませんが、自社のアカウントに触れる人が増えるほど、管理が難しくなります。§07のとおり、認定ユーザーの違反はセラーの違反とみなされるので、誰が自社のアカウントに入るのかを把握できない状態は避けるべきです。

確かめるのは4点です。再委託をするには自社の事前承諾が要るか、再委託先にも同じ秘密保持の義務を負わせるか、再委託先がアカウントに入る場合は権限を誰が付与し誰が外すか、再委託先の作業の結果に代行会社が責任を持つか。代行会社がクリエイターに固定報酬で投稿を依頼する場合も、その契約の当事者が誰かを確かめておきます。

10署名の前に、この1枚で全項目を確かめる

ここまでの項目を1枚にまとめました。見積もりと契約書を横に置いて、上から確かめてください。「書面で確かめられた」に印が付かない項目は、署名の前に代行会社に質問するのが基本です。答えが口頭だけなら、議事録やメールで残してもらいます。

区分確かめる項目空欄のままだと起きること
何を買うか業務ごとに、月の成果物と数量が書かれている「範囲外です」で作業が止まる
何を買うか含まない作業(問い合わせ・発送など)が明記されている誰も持っていない作業が出る
何を買うかKPIの指標・取得画面・期間・含むものが定義されている月末に別の数字を見て話がかみ合わない
何を買うか再委託に事前承諾が要り、再委託先の責任を代行会社が持つ知らない人がアカウントに入る
いくら払うか成果報酬の基準の数字(分析のGMVか決済後か)が画面名で書かれている返金・キャンセル分にも報酬がかかる
いくら払うか成果の対象の範囲(開始前の売上・自社施策の売上)が決まっている代行が関わっていない売上にも報酬がかかる
いくら払うかクリエイター報酬の料率を誰が決め、誰が承認するかが書かれている料率が知らないうちに上がる
いくら払うか広告アカウントの名義・入金者・予算の上限が決まっている広告が止まる、または予算を超える
いくら払うかサンプルの送付の上限と、商品原価・発送料の負担が決まっているサンプルの費用が積み上がる
どう終わるか最低契約期間と、更新を止める通知の期限・方法・宛先が書かれている止めたい月を過ぎても契約が続く
どう終わるか双方の解約の条件と、解約時に残る支払いが書かれている突然止められる、または想定外の請求が来る
どう終わるかショップの所有者アカウントが自社の名義である入金先や設定を自社で変えられない
どう終わるか代行担当者の権限の範囲と、終了時に外す手順が決まっている契約が終わっても権限が残る
どう終わるか素材・元データ・クリエイターとのやり取りの引き渡しが別紙にある終わった翌日に運用が止まる

署名前の確認チェック表(LEAM作成)

印が付かない項目があること自体より、質問に具体的な答えが返ってくるかが見極めの材料になります(費用相場の記事の質問リストも参考に)。

11まとめ

運用代行の契約は、金額より先に文言で中身が決まります。署名の前に、次の6つを順に確かめてください。

1. 業務範囲を数量で書いてもらう
作業名ではなく、月ごとの成果物と数量。含まない作業も明記する
2. KPIを画面名で定義する
指標・取得する画面・期間・含むもの。代行会社が動かせる数字かも確かめる
3. 成果報酬の基準の数字を決める
分析画面のGMVは返品・返金・キャンセルを含む。決済後の金額とどちらにするか
4. 止められる期限を日付にする
最低契約期間・自動更新・通知の期限と方法と宛先
5. アカウントは自社が持つ
代行には認定ユーザーとして権限だけを渡す。違反はセラーの違反とみなされる
6. 費目ごとに負担を決める
クリエイター報酬・広告費・サンプル代を、誰が払い誰が承認するか

12よくある質問

TikTok Shop運用代行の成果報酬は、分析画面のGMVを基準にしてよいですか?
双方が合意していれば使えますが、公式ヘルプによると分析に表示されるGMVは返品・返金・キャンセルが含まれたショップのパフォーマンスで、収入とは同じではありません。そのまま基準にすると、後で返金された注文にも報酬がかかります。決済レポートの金額を使うか、返品・キャンセルの扱いを別に書くかを契約で決めてください。
TikTok Shopのショップは、運用代行会社の名義で開設してもらっても大丈夫ですか?
おすすめしません。公式ヘルプでは、支払い用銀行口座の追加・更新ができるのはショップ所有者だけとされています。販売者利用規約も、事前の書面による承諾なしに規約上の権利や義務を第三者に譲渡できないと定めています。ショップは自社の名義で持ち、代行会社には認定ユーザーとして必要な権限だけを渡す形が安全です。
運用代行会社がTikTok Shopの規約に違反した場合、セラーの責任になりますか?
販売者利用規約は、認定ユーザーの行為はセラーの行為とみなされ、認定ユーザーの違反はセラーの違反とみなされると定めています。代行会社が操作した結果の違反もショップに残るため、権限の範囲を絞り、表現や出品のルールを契約前に共有しておくことが大切です。
TikTok Shopのクリエイターへの成果報酬は、返品されたら戻ってきますか?
公式ヘルプの決済レポートの説明では、注文の決済後は、返金が発生してもアフィリエイトコミッションは返金されないとされています。計算式は(税抜きの商品価格-販売者割引)×アフィリエイトコミッション率です。料率を誰が決め、誰が承認するかを運用代行の契約でも決めておくと、費用の見通しが立てやすくなります。
運用代行の見積もりに、広告費やサンプル代は含まれていますか?
会社によって違うため、見積もりの文言で確かめる必要があります。広告費は広告アカウントの残高から出ていき、TikTok発送で送ったサンプルの発送料は決済から差し引かれるなど、代行の報酬とは別の流れで出ていく費用があります。費目ごとに、誰が払い、誰が承認するかを契約書に書いてもらってください。
運用代行の契約書を確認するとき、弁護士に相談したほうがよいですか?
この記事のチェック表で実務上の抜けは洗い出せますが、条項の有効性や、損害賠償・違約金・知的財産権・個人情報の扱いの解釈は法的な判断になります。契約金額が大きい場合や、長い最低契約期間がある場合は、署名の前に弁護士などの専門家に確認することをおすすめします。
契約の前に、任せる範囲と残す範囲を一緒に整理します

LEAMはTikTok Shopの運用支援と、TikTok Shop特化のMCNを運営しています。業務範囲の切り分け、KPIの定義、終了時に自社に残すものまで、契約の前に決めておくべき点を整理します。

LEAM
株式会社LEAM 編集部

TikTok Shopコンサルティングと、TikTok Shop特化MCN(クリエイター事務所)を運営。市場データを毎営業日自動で蓄積し、商品選定・クリエイター起用・広告運用を一次データに基づいて支援しています。中国・Douyinのライブコマース市場の知見をもとに、日本での立ち上げを逆算して設計します。

13参考にした公式情報

画面名称、決済の仕組み、規約の条文は更新されることがあります。本記事は2026年10月14日時点で確認できた日本向け公式情報と、当社が作成した確認表を区別して記載しています。契約条項の法的な判断は、弁護士などの専門家にご確認ください。本文中で「当社の運用実感」と記した内容は、市場統計ではなく当社の支援案件での実務経験にもとづく見解です。

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