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運用代行

TikTok Shop運用代行の費用相場と失敗しない選び方

執筆:株式会社LEAM 編集部

TikTok Shop運用代行の費用は、同じ「運用代行」という看板でも、会社によって見積もりの金額が大きく違います。幅の正体は会社の規模や料金体系の違いではなく、「どの業務を、どこまで任せるか」の違いです。そして費用より先に見るべきは、「再生数」ではなく「売上」まで責任を持てる会社かどうか。この記事では、依頼先別の月額の目安、料金3類型の相場、代行に頼める作業の一覧、見積もり依頼に書く項目、選び方の5つの比較軸、質問リスト10問までを解説します。

▼ この記事でわかること
  • 代行に頼むと何をしてくれるか(時期ごとの作業の一覧)と、自社に残る判断
  • 料金体系3類型(月額固定・成果報酬・ハイブリッド)の相場と向き不向き
  • 見積もり依頼に書く9項目と、「売上への距離」で選ぶための5つの比較軸
  • 見積もり時にそのまま使える質問リスト10問と、費用対効果の正しい見方
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見積もりを取る前に、「必要な支援範囲」を無料で整理できます

商材と社内体制を伺い、どこまで外部に任せるべきか・自社で持つべきかを率直にお伝えします。LEAMは支援内容ごとの料金を公開しています(初期費用30万円、月額25万円〜/35万円〜/50万円〜・いずれも税別のプラン別)。他社見積もりの妥当性チェックにもお使いいただけます。

01費用相場は月5万〜150万円:幅の正体は「依頼範囲」の差

まず全体の相場観です。ここで示す価格帯は公表された統計ではなく、当社が支援先やお客様から見せていただいた見積もりを通じて見てきた範囲にもとづく目安です。TikTok Shop運用代行の月額固定費は、依頼先の規模と業務範囲によって、おおむね次の3つの価格帯に分かれます。

依頼先月額の目安特徴
個人・フリーランス月5〜25万円程度低コスト。動画制作など業務が限定されることが多い
中小の代行会社月15〜50万円程度戦略設計から分析まで対応する会社が中心
大手・専門会社月50〜150万円程度広告運用・ライブ・大規模なクリエイター施策まで一括対応
初期費用0〜30万円程度アカウント開設・初期の商品登録・各種設定など(別途)

※表の金額は、当社の運用実感にもとづく目安で、統計ではありません。

月額固定費の相場レンジ(目安) 025万50万 75万100万125万150万 個人・ フリーランス 5〜25万円 中小の 代行会社 15〜50万円 大手・ 専門会社 50〜150万円 ※このほか初期費用0〜30万円程度が別途かかる場合がある
図1:依頼先の規模別・月額固定費の相場レンジ。金額は当社の運用実感にもとづく目安で、統計ではありません(LEAM作成)

月5万円の契約は動画数本の制作、月100万円の契約は広告・ライブ・クリエイター施策まで含む「事業の一部代行」で、買っているものがそもそも違います。相場表だけで高い・安いを判断せず、先に依頼範囲を切り分けることが出発点です。切り分け方は、このあとの業務の表(03)と見積もり依頼の9項目(06)で扱います。

TikTok Shop運用代行の料金は、TikTok Shopではなく各社が決めます。日本のTikTok Shop販売者利用規約(2026年5月7日最終更新)は、MCN(クリエイター事務所)などの外部の支援者を「パートナー」と呼んでいます。パートナーとの契約はセラーとパートナーの間だけのもので、その品質や価格設定にTikTok Shopは責任を負いません(附属書類5・2026年10月30日確認)。料金を公開している会社なら、プランごとの金額と含まれる作業を先に見比べられます(比較軸②)。

⚠️ 「初期費用無料」はトータル費用で確認する

初期費用が無料の会社もありますが、その分が月額に上乗せされている場合があります。初期費用と月額を別々に見るのではなく、想定契約期間全体のトータル費用で比較してください。

02料金体系は3類型:月額固定・成果報酬・ハイブリッドで支払い構造が違う

金額の前に、「どう払うか」の構造を押さえます。運用代行の料金体系は大きく3類型で、それぞれリスクの持ち方が違います。

① 月額固定型 1月2月3月4月 売上に関わらず毎月一定 ② 成果報酬型 枠=売上 赤=報酬(売上の10〜30%) 売上に連動して増減 ③ ハイブリッド型 黒=固定費 赤=売上連動の報酬 土台+成果連動で利害が一致 同じ月商でも、類型によって支払い総額とリスクの持ち方が変わる
図2:料金3類型の支払い構造。どの類型が得かは商材の粗利と月商レンジで決まる。報酬の率は当社の運用実感にもとづく目安で、統計ではありません(LEAM作成)

① 月額固定型:予算が読みやすい最も一般的な形

毎月定額を支払う形で、最も一般的です。予算計画が立てやすい一方、売上が立たない月も同じ費用が出ていくため、後述の「売上への距離」の見極めが特に重要になります。

② 成果報酬型:売上の10〜30%程度。「成果の定義」に注意

売上に応じて支払う形で、当社が見てきた範囲では売上の10〜30%程度。固定費リスクを抑えられる反面、注意すべきは「成果」の定義です。再生数やフォロワー数を成果とする契約では、費用を払っても売上が動かないことがあります。報酬がGMV(流通総額)または売上に紐づいているかを契約前に確認してください。成果の基準を契約書の文言でどう確かめるかは、運用代行の契約で確認することの記事にまとめています。

③ ハイブリッド型:固定+成果連動で利害が一致しやすい

最低限の運用費を月額固定で支払い、売上連動の成果報酬を組み合わせる形です。代行会社側にも「売上を伸ばすほど報酬が増える」動機が働くため、セラーと代行会社の利害が一致しやすいのが特徴です。

類型相場の目安メリットデメリット向くケース
月額固定型月5〜150万円(規模・範囲による)予算が読みやすい売上ゼロでも費用が発生委託範囲が明確で、継続前提の運用
成果報酬型売上の10〜30%程度固定費リスクが小さい「成果の定義」次第で費用倒れも初期投資を抑えたい立ち上げ期
ハイブリッド型固定費+売上の数%〜利害が一致しやすい設計が複雑で比較しにくい本気で売上を伸ばしたい拡大期

※相場の目安は、当社が支援先やお客様から見せていただいた見積もりの範囲にもとづく当社の運用実感で、統計ではありません。

💡 ポイント

どの類型が正解かは商材の粗利構造で変わります。たとえば売上の30%を報酬にする契約(説明のための仮の数字)なら、手数料などを引いた後の粗利率が30%に届かない商材では、売れるほど赤字になります。選ぶ前に、自社の粗利から「売上の何%までなら支援費に使えるか」を計算しておくと交渉の軸ができます。

03任せられる業務は5つ:委託範囲を先に決めると見積もりがぶれない

運用代行がカバーする業務は、大きく次の5つです。全部を任せる「一気通貫型」か、一部だけ任せる「部分委託型」かで費用は大きく変わるため、見積もり依頼の前に自社で切り分けておくと、各社の金額を同じ土俵で比較できます。

業務内容部分委託
① ショップ開設・初期設定出店申請、商品登録、配送・決済まわりの設定可(スポット契約が多い)
② コンテンツ制作ショート動画の企画・撮影・編集・投稿可(本数単位の契約が多い)
③ クリエイター施策アフィリエイターの選定・オファー・ディレクション可(MCN系の会社が強い領域)
④ ライブコマースライブ配信の企画・演者手配・運営可(体制構築とセットが実務的)
⑤ 広告運用・分析改善広告の設計・運用と、データに基づく改善提案可(広告費とは別に手数料)

押さえておきたいのがTikTok Shop特有の売れ方です。TikTok Shopでは流通総額の70%以上が、クリエイター投稿・セラーのコンテンツ・LIVEを起点とした購入だったと公表されています(ByteDance「TikTok Shop、日本での提供開始から1年」・2026年7月28日発表。対象期間は2025年6月30日〜2026年6月30日)。つまり②〜④のコンテンツ・クリエイター領域が売上の本丸で、ここを外した部分委託は「安いが売上に届かない」構成になりがちです。委託範囲を削るなら①や⑤からが定石です。

04代行に頼むと何をしてくれるか:作業は4つの時期に分かれ、判断は自社に残る

「運用代行」と書かれた提案でも、毎月届く作業は会社ごとに違います。前の節の5つの業務を、始める前・毎日・毎週・毎月の作業に分けて並べると、見積もりのどこに何が入っているかを確かめやすくなります。次の表は、代行会社に頼める作業の例です。

時期代行会社に頼める作業(例)自社が受け取るもの自社に残る判断
始める前(1回)出店申請の準備、商品登録、商品ページの作成、配送の設定登録した商品の一覧と、設定の記録出す商品、販売価格、値引きの下限
毎日注文と発送の状況の確認、購入者の問い合わせへの返信、サンプル申請の確認対応の記録、止まっている注文の連絡在庫切れや返金の判断、出荷の手配
毎週動画の企画・撮影・編集・投稿、クリエイターへの声かけ、ライブの配信、広告の調整投稿した動画とライブの一覧、声かけの状況台本と表現の確認、クリエイターへの報酬率、広告費の増減
毎月入口別の売上の集計、伸びた理由と伸びなかった理由の分析、翌月の計画月の報告と、次の打ち手続ける・広げる・止めるの決定、契約範囲の見直し

毎日の作業は、ショップの評価に直結します。公式の注文品配送ポリシーは、注文日の翌営業日から数えて3営業日目の23:59までに、注文を「発送済み」にすることを求めています。ショップパフォーマンススコアには、購入者が始めたチャットに24時間以内に返信した割合(24時間応答率)が入ります。毎日の作業を代行に含めないなら、社内の担当者を先に決めておきます。

作業を任せても、ショップの持ち主と責任は自社に残ります。販売者利用規約は、アカウントの管理を任された人(認定ユーザー)の違反を販売者の違反とみなし、授権の範囲は販売者が調整・終了できると定めています(第10条)。支払い用の銀行口座を追加・更新できるのは、ショップ所有者だけです(公式ヘルプ「決済および支払い」)。

1つの作業だけを頼みたい場合は、作業ごとの記事で範囲の決め方を扱っています。開設だけなら出店・開設代行、クリエイターの起用ならクリエイター起用の外注、ライブならライブコマース代行の使い方、広告ならGMV Maxの外注の記事です。

05見積もりの差は「動画本数・広告手数料・レポートの質」の3要因で決まる

同じ月額の見積もりでも、中身は会社によってまったく違います。相見積もりで金額差が出たときは、次の3つの変動要因を見ると、差額の理由がほぼ説明できます。

変動要因見積もりへの影響確認ポイント
① 動画制作の本数と単価月額に含む会社と、1本ごとに別料金の会社がある月何本まで含まれるか。追加1本あたりの費用はいくらか
② 広告運用の手数料広告費に対する率で取る会社と、月の固定額で取る会社がある広告費そのものは自社負担か。手数料は定率か固定か
③ レポート・改善の頻度と質「月1回の数値報告のみ」と「週次で原因分析+次の打ち手」では工数が大きく違うレポートのサンプルを事前に見せてもらえるか
⚠️ 相見積もりは「同じ条件」で取る

各社の標準プランのまま見積もりを取ると、含まれる業務がバラバラで比較になりません。「動画月◯本・クリエイター施策あり・広告運用あり」など条件を揃えて依頼するのが、相場を正しくつかむ唯一の方法です。

06見積もり依頼には9つの項目を書き、同じ依頼を各社に渡す

前の節の3つの要因は、依頼の書き方でそろえられます。次の9項目を1枚の依頼に書き、同じ物を各社に渡します。項目ごとに数量まで書いておくと、返ってきた見積もりを同じ物差しで読めます。

項目書く内容(例)書かないと起きること
① 対象の商品任せたい商品と、色・サイズ違いまで数えた品数(SKU数)、販売価格商品登録やページ作りの作業量を、各社が別々の前提で見積もる
② 期間開始したい月と、続けて頼みたい月数立ち上げの月と通常の月が混ざり、月額が比べられない
③ 動画月の本数、撮影も頼むか、修正の回数本数の違う見積もりを、金額だけで比べてしまう
④ クリエイター施策月の声かけの件数、サンプルを送る数、投稿まで追うか「施策あり」の中身が会社ごとに違う
⑤ ライブ月の回数、1回の時間、出演者の手配を含むか出演者の費用を含む見積もりと含まない見積もりが並ぶ
⑥ 広告月の広告費の上限、手数料を率と固定額のどちらで出すか広告費の額で手数料が変わる会社の総額が読めない
⑦ 報告報告の頻度、定例の回数、見る数字報告の手間の差が、金額の差として見えない
⑧ 見積もりに含めない費用広告費・サンプル代・クリエイターへの報酬・撮影の実費は、別の欄に書いてもらう含む物が違う総額を、同じ物として比べてしまう
⑨ 回答の形作業ごとの内訳、初期費用と月額を分ける、税別か税込かどの作業で金額の差がついたのか分からない

目的・予算の上限・担当者・渡す権限など、依頼の前に社内で決めることは、運用代行に頼む前に決めることの記事で依頼書のひな形にしています。返ってきた見積もりを並べるときは、支援会社を比べる表の作り方を使えます。

まだ決められない項目は、空欄にせず「未定。提案がほしい」と書いて渡します。空欄のままだと各社が自分の前提で埋めるので、また比べられなくなります。回答の期限も書いておくと、各社の答えがそろう日を合わせられます。

07選び方の軸は5つ:「安さ」ではなく「売上への距離」で選ぶ

結論から言えば、月額の安さで選ぶと「動画は増えたが売れない」結果に陥りやすくなります。当社の運用実感では、運用のご相談の中でも最も多い失敗の形です。比較すべきは金額ではなく、次の5つの軸です。

比較軸① 公式のパートナー一覧に載っているか

TikTok Shopは、セラーに専門のサービスを提供する支援会社を公式のパートナー一覧で紹介しています。一覧に載っているかどうかは、最初に確かめやすい目安です。ただし販売者利用規約の附属書類5は、TikTok Shopがどのパートナーのサービスも支持・保証しないと定めています。一覧への掲載だけで決めず、比較軸②〜⑤とあわせて確かめてください。

比較軸② 料金を公開しているか

料金非公開が悪いわけではありませんが、料金を公開している会社は、見積もりの妥当性を発注側が検証できるという点で誠実です。非公開の会社に依頼する場合は、相見積もりで金額の幅を必ず確認してください。なお、LEAMは支援内容ごとの料金を公開しています(初期費用30万円、月額25万円〜/35万円〜/50万円〜・いずれも税別のプラン別)。

比較軸③ データに基づいて提案しているか

「バズらせます」ではなく、分析ツールなどのデータをもとにカテゴリー・競合・クリエイターを定量的に語れる会社を選んでください。商談の場で「この商材のカテゴリーでは、どんな商品・どんなクリエイターが売れているか」を具体的に説明できるかが試金石になります。

比較軸④ MCN・クリエイターネットワークを持っているか

前述の通り、TikTok Shopの売上の大半はコンテンツ起点です。自社動画の制作だけでなく、クリエイターの選定・オファー・ディレクションまで実行できる体制があるかを確認してください。MCN(クリエイター事務所)を運営している会社や、提携クリエイターの網を持つ会社は、この領域を「紹介」ではなく「実行」で担えます。

比較軸⑤ 事例が検証可能か

「売上◯倍」という結果の数字だけでなく、商材ジャンル・期間・実施した施策・自社との共通点まで具体的に話せるかを確認します。ショップ名を出せる事例は信頼できます。SNS運用の実績とEC・物販支援の実績は別物なので、「TikTok ShopまたはECモールでの」実績を数字で聞いてください。

比較軸確認すること確認方法
① 公式の一覧公式のパートナー一覧に載っているか公式のパートナー一覧・会社への直接確認
② 料金公開料金体系を公開しているか公式サイト。非公開なら相見積もりで幅を確認
③ データ活用カテゴリー・競合・クリエイターを定量的に語れるか商談で自社商材の市場を質問してみる
④ クリエイター網選定〜オファー〜ディレクションまで実行できるかMCN運営・提携クリエイター体制の有無を確認
⑤ 事例の検証可能性商材・期間・施策まで具体的に話せるか自社に近い商材の事例を深掘りして質問する
運用代行の比較検討にあたって

LEAMはTikTok Shop特化MCNとECコンサルティングの両方を運営し、市場データを毎営業日蓄積して提案に使っています。料金は初期費用30万円、月額25万円〜/35万円〜/50万円〜(いずれも税別)のプラン別で公開しており、商材を伺った上で必要な支援範囲と概算を率直にお伝えします。

08見積もり時に聞くべき質問は10問:回答の具体性で実力がわかる

商談の場でそのまま使える質問リストです。大事なのは質問への「答えの具体性」で、即答できない・数字が出てこない項目は、その会社の弱い領域だと判断できます。

  1. TikTok ShopまたはECモールでの支援実績を、商材ジャンルと数字で教えてください

    SNS運用の実績ではなく「物を売った」実績を確認します。自社と近い商材・価格帯の事例があれば理想です。

  2. 成果指標は何に置きますか(売上・GMV・再生数・フォロワー)

    売上以外を主指標に挙げる会社は、契約後も売上に責任を持たない可能性が高いです。

  3. クリエイター施策は、選定・オファー・ディレクションのどこまで実行できますか

    「リストを渡す」までの会社と「動画が上がるまで並走する」会社では成果が大きく違います。

  4. 分析にどんなデータを使っていますか。私の商材のカテゴリー動向を教えてください

    その場で定量的に語れるかどうかで、データ活用が本物かがわかります。

  5. レポートのサンプルを見せてください

    数値の羅列だけか、「原因分析+次の打ち手」がセットになっているかを見ます。

  6. 月額に含まれる動画本数と、追加1本あたりの費用はいくらですか

    見積もり差の最大要因です。追加費用まで聞いて初めて比較できます。

  7. 広告運用の手数料体系を教えてください(広告費の◯%か、固定か)

    広告費そのものの負担が自社か代行側かも、ここで明確にします。

  8. 最低契約期間と、途中解約の条件を教えてください

    長期縛りが強い契約ほど、入口で慎重になる必要があります。

  9. 1〜3ヶ月のテスト運用から始められますか

    実力に自信のある会社ほど、小さく始めることを嫌がりません。

  10. 担当者は誰で、定例の頻度はどのくらいですか

    営業担当と運用担当が別の会社では、商談時の話と実運用が食い違うことがあります。

09失敗の典型は「SNS運用は得意でもEC・物販は初めて」の会社への依頼

当社の運用実感では、費用面の失敗で最も多いのは、高い会社を選んだことではなく、SNS運用の実績はあるがEC・物販の知見がない会社に依頼してしまうことです。再生数は取れても、価格設計・在庫・物流・CVR(購入率)改善といった「売る」部分が弱いと、費用を払い続けても売上になりません。

動画の再生 バズ・視聴数 クリック 商品カードへ 商品ページ 価格・画像・レビュー 購入(売上) CVR・在庫・物流 SNS運用型の会社が責任を持つ範囲 「再生された」で報告が終わる EC・物販支援型の会社が責任を持つ範囲 価格設計・在庫・物流・CVR改善まで含めて「売れた」に責任を持つ
図3:「売上への距離」の考え方。どこまで責任を持つ会社かを契約前に確認する(LEAM作成)

避け方は2つ。前章の質問リストで「売る」領域(価格設計・商品ページ・CVR)を具体的に語れるかを確かめること、そしていきなり長期契約せず1〜3ヶ月のテスト運用から始めることです。テスト期間に見るべきは売上金額より、「仮説→検証→次の打ち手」のサイクルが回っているかどうかです。

💡 ポイント

テスト期間で「再生数が伸びました」という報告しか出てこない場合は、契約を見直すサインです。報告の主語が「動画」から「商品」に変わらない会社との長期契約は避けるべきです。

10費用対効果は代行費単体でなく「実質手数料率」で判断する

最後に、発注側が見落としやすい費用の見方です。TikTok Shopで商品が売れると、代行費用とは別に、カテゴリー別の販売手数料と、クリエイターへのアフィリエイト報酬がかかります。販売手数料の率は、公式ヘルプ「TikTok Shopの販売手数料」でカテゴリーごとに7〜12%と定められています(2026年10月30日確認)。つまり売上に対する本当の負担は、これらを合算した「実質手数料率」で見る必要があります。

売上 100%(構成比はイメージ。実際の率は商材・契約による) 販売手数料 カテゴリー別※ アフィリエイト 報酬 広告費 運用代行費 固定 or 成果報酬 手元に残る 原価・粗利の原資 売上に対する「実質手数料率」=この合計で比較する ※販売手数料の料率は改定されることがあります。最新はTikTok Shop公式でご確認ください
図4:実質手数料率の構造。代行費だけを比較しても費用対効果は測れない(LEAM作成)

説明のための仮の数字で計算してみます。販売手数料10%、アフィリエイト報酬15%、広告費10%、代行費が売上の10%なら、売上の45%が先に出ていきます。原価を引いた粗利率が45%に届かない商材では、この形のままだと売れるほど赤字になります。

たとえば月額が安くてもクリエイター施策が弱く広告に頼る構成なら、広告費がかさんで実質負担率はむしろ高くなることがあります。逆に月額が高くても、クリエイター経由の売上比率を高められる会社なら、売上が伸びるほど実質負担率は下がります。費用対効果は単月の代行費ではなく「売上に対する総負担率が粗利の範囲に収まり続けるか」で判断してください。

11よくある質問

TikTok Shop運用代行の費用は結局いくらかかりますか?
月額固定型なら個人・フリーランスで月5〜25万円、中小の代行会社で月15〜50万円、大手・専門会社で月50〜150万円程度が目安です。別途、初期費用が0〜30万円程度かかる場合があります。この金額は公表された統計ではなく、当社が支援先やお客様から見せていただいた見積もりの範囲にもとづく目安です。代行費とは別に、カテゴリー別の販売手数料(7〜12%)、クリエイターへの報酬、広告費もかかります。依頼する業務範囲で大きく変わるため、同じ条件の依頼を複数社に渡し、内訳で比べてください。
TikTok Shop運用代行の見積もりを複数社に頼むとき、依頼には何を書けばよいですか?
対象の商品と期間、動画の本数、クリエイター施策の件数、ライブの回数、広告費の上限と手数料の形、報告の頻度を書きます。広告費やサンプル代など見積もりに含めない費用は別の欄に書いてもらい、作業ごとの内訳と、初期費用と月額の分け方も指定します。同じ依頼を各社に渡すと、金額の差がどの作業から来たのかを読めます。
運用代行は、成果報酬型なら損をしないので安全ですか?
必ずしも安全とは言えません。重要なのは「成果の定義」で、再生数やフォロワー数を成果とする契約では、費用を払っても売上につながらないことがあります。報酬がGMV(流通総額)または売上に紐づいているかを契約前に確認してください。
初期費用が無料のTikTok Shop運用代行会社を選べばお得ですか?
一概には言えません。初期費用が無料でも、その分が月額に上乗せされている場合があります。初期費用と月額を分けて見るのではなく、想定契約期間全体のトータル費用で比較するのが確実です。
運用代行の最低契約期間はどのくらいが一般的ですか?
会社によって異なりますが、相性や実力を見極めるために、まず1〜3ヶ月のテスト運用から始められる契約が理想的です。長期契約を前提とする場合は、途中解約の条件も必ず確認してください。
運用代行会社に、動画制作だけ・広告運用だけの部分委託はできますか?
多くの会社で可能です。ただしTikTok Shopは流通総額の70%以上がコンテンツを起点とした購入だったと公表されており(ByteDance「TikTok Shop、日本での提供開始から1年」・2026年7月28日発表。対象期間は2025年6月30日〜2026年6月30日)、クリエイター施策を欠いたまま一部だけ委託しても伸びにくい構造があります。委託範囲は売上までの導線全体を見て決めてください。
個人事業主や小規模の事業者でも運用代行を依頼できますか?
できます。範囲を絞った部分委託や、個人・フリーランスへの依頼から小さく始める方法もあります。ただし委託範囲が狭いほど自社に残る業務は増えるため、社内の体制とあわせて検討してください。
LEAMに運用代行を依頼した場合の費用はいくらですか?
LEAMは支援内容ごとの料金を公開しています(初期費用30万円、月額25万円〜/35万円〜/50万円〜・いずれも税別)。商材や体制によって必要な支援範囲が変わるため、無料相談で状況を伺った上で、必要な範囲と概算を率直にお伝えしています。まずはお気軽にご相談ください。
LEAM
株式会社LEAM 編集部

TikTok Shopコンサルティングと、TikTok Shop特化MCN(クリエイター事務所)を運営。市場データを毎営業日自動で蓄積し、商品選定・クリエイター起用・広告運用を一次データに基づいて支援しています。中国・Douyinのライブコマース市場の知見をもとに、日本での立ち上げを逆算して設計します。

TikTok Shopの出店・運用のご相談は無料です

商材とご状況を伺い、「そもそもTikTok Shopに向いているか」から率直にお伝えします。クリエイター起用だけを小さく試す形からでも始められます。

参考情報:日本のTikTok Shop販売者利用規約(2026年5月7日最終更新・第10条・附属書類5)、TikTok Shop セラーセンターの公式ヘルプ「TikTok Shopの販売手数料」「TikTok Shop注文品配送ポリシー」「ショップパフォーマンススコアガイド」「決済および支払い」(いずれも2026年10月30日確認)、ByteDance「TikTok Shop、日本での提供開始から1年」(2026年7月28日発表)。本記事の費用相場(依頼先別の月額と料金3類型の目安)は、2026年8月30日時点で当社が見てきた見積もりにもとづく目安です。本文中で「当社の運用実感」と記した内容は、市場統計ではなく当社の支援案件での実務経験にもとづく見解です。